ITメディアを活用した情報発信のコツ

9月19日(土)13時からさぽらんてにて、伝える力サポート講座「ITメディアを活用した情報発信のコツ」が行われました。
今回は、ITメディアを活用して積極的に情報発信したいと考えている市民団体を対象に、
IT(情報技術)を用いた情報発信(web、メール等)のコツお著作権などのルールについて、わかりやすく説明していただきました。
講師はYVEC(ワイベック)のみなさん。
山口県内で映像製作における情報交換・交流・研究・創作、そして映像を使っての勉強の場や遊びの場を提供する、という活動をされています。

初心者向けの講座ということで、まずは「ITメディアの活用基礎」について、4項目にわけて説明していただきました。
★ メディアの変化
メディアの環境は、従来のマスメディア(テレビ、ラジオ等)に代表される、一方的かつ不特定多数の受け手に向けての情報伝達型から、インターネットの普及によって、マルチメディア(文字、画像、音声、映像)、オンデマンド、個人での情報発信が可能となり、情報量は格段に増加しました。その反面、必要な情報を自ら選別して、得るようにする必要があります。
★ メディアリテラシー
メディアから発信された情報には、程度の差こそあれ、何かしらの偏りがあり、情報メディアを主体的に読み解いて、必要な情報を引き出し、その真偽を見抜いて活用する能力のこと。利用する側も、また情報発信する側も能力が問われることになります。
★ インターネット(web)を利用した情報発信
団体等が利用するのは、活動報告、アーカイブス(テキスト、写真)、掲示板等。
どのメディアで情報伝達するかによって、そのメッセージ効果は異なるものになるので、
適切なメディア(情報手段)を選択することが大切になります。
それらに活用できる動画・音声、ブログ、PDFについての説明。
・ 動画、音声
以前はインフラを自前で用意する必要があったが、「Youtube」等の既存のインフラ活用で簡単にできるようになりました。
(*Youtubuは10分以内の録画時間、かつ100MB以下の容量で利用可)
その他、Veoh、zoome、Yahoo!ビデオキャスト等、動画専門サイトも多数あり、自分の必要なサイトを選ぶことが可能。
アニメーション、ゲームなら「Flash」ソフトを活用すれば効果的な演出ができる。
・ ブログ
無料サービスを利用すれば、webページより簡単に設置・運営が可能。活動内容や規模によりwebページかブログを選択。更新頻度が多いならブログ向き。また携帯などから利用できる、閲覧者がコメントを残せるなどがメリットの反面、デザインが凝れない、過去の記事の整理が必要などデメリットもあり。
・ PDF
電子文書用フォーマット。特定の環境に左右されず、すべての環境でほほ同様の状態で文章や画像を閲覧できる。公な文章公開に利用されることが多いが、会報や告知チラシ、応募用紙などの配信に用いることが可能。近年、交互ソフトが低価格で提供されている。 ・いきなりPDF(ソースネクスト) ・瞬間PDF(クセロ)など
★ 各種メディアについて
・ 電子メール
メールで写真などを送る場合は元のファイルの倍近くふくれる。一般的に1MB(フロッピー1枚)を基準にし、それ以上の場合はFTPやファイル転送サービスを利用する
(例 宅ふぁいる便など)
・ 画像ファイル
用途によって使いわけるのが望ましい
・ JPG・・写真などの画像向き、非可逆
・ GIF・・16色、アニメーション、透過
・ PNG・・GIFに変わる形式、フルカラーに対応
・ PSD・・Adobe Photoshop形式等

次に著作権関係について説明していただきました。
まずは公衆送信権。これは著作者は著作物をテレビ・ラジオなどのメディアで不特定多数の公衆に向けて送信する権利を独占できる権利。
ホームページに他人の著作物をアップロードして、公衆の閲覧を可能とする行為も著作者と公衆送信権を侵害することになるので、注意が必要です。
肖像権、人格権について、わかりやすい例題で説明していただきました。
肖像権は、肖像が持ちうる人権のこと。人格権と財産権に分けられる。プライバシー権の一部としても位置づけられる。
例えばきれいな桜を公道から撮影したところ、桜の所有者から肖像権を主張されたが→
桜はモノ。モノに肖像権(プライバシー権)はないなど。但し営利目的の撮影は駄目。
人格権とは被写体の権利で、その被写体自身、もしくは所有者の許可なく撮影、描写、公開されない権利。すべての人に認められる権利。近年は肖像権保護の立場から、イベント会場やスポーツ競技場においては運営側が撮影の自粛を求めることもあるそうです。
肖像権、人格権を侵さないよう、撮影する時に大切なPointは・・・
・ 隠し撮りはしない
・ 撮影していることを判らせる
・ 責任を持って撮影する
・ あいさつして許可をもらう(暗黙の了解など)

今まで気軽に活用していたITメディア。知らずに法を犯していたこともあったのでは!?改めて気づかされました。
また情報を利用する側、発信する側としても、情報をどう扱っていくか、責任が発生することを忘れてはいけません。上手にITメディアを活用して、団体の活動を広げていただきたいと思います。

お話される講師の佐村さん、冨永さんです。
講師の佐村さん、冨永さん
話を聞く参加者です。
講座の様子です