NPOトークサロン報告Vol.3 ☆NPO法人 フリースクールAUC☆

☆さぽらんて平野センター長☆
【NPO法人を取り巻く現状】
NPO法制定から9年。全国で3万、県内では300越え、山口市内62のNPO法人がある。62法人の現状までは把握できておらず、つながりも十分には持てていないのが現状。NPOという名称は全国的に認知度上がってきているが、変なNPO法人も出てきている事実もある。暴力団との関係で認証取り消しを受けたNPO法人や、詐欺商法の企業とNPO法人の不透明な関わりもマスコミで報道されている。ひとつ、ふたつの悪いNPOのイメージだけが広がりかねない。

NPO法では、市民のチェックを主体にしているが、NPO法人の報告書類を所轄庁で閲覧する人は少数で市民に見やすいしくみになっていない。また、支援策についても県においては県民活動全般、山口市においても市民団体全般への支援であり、NPO法人に特化された支援策は少ない。一方他県では、NPOに焦点をあてて調査や支援をしているところもある。

NPOという公益目的の組織に期待がされているが、そのNPOを社会が支えるしくみも求められている。どこの団体でも相当努力をされているが、NPOの自己努力だけでは限界にきていることを実感している。

■特定非営利活動法人 フリースクールAUC

【活動目的】
フリースクールの運営を中心に、学校に行っていない子どもとその親を支援するさまざまな活動を通して、不登校の子ども及び不登校を経験した子どもと、学校外の学び・交流を求める若者の成長と生活の権利を保障・拡大し、子ども主体の教育のあり方を創造・発展させ、学歴偏重社会の変革に寄与することを目的。

【法人格取得までの流れ】
平成3年個人の活動としてフリースクールをスタート。不登校を支える親の会、県行政の支援、当事者の親御さんにささえられながらの運営。フリースクールは教育・福祉両面にわたる分野であり、特に教育行政(学校)と個人では太刀打ちできなかった。協力・要望するために組織的にしっかりしたものにする必要性を感じ、NPO法人化に踏み切った。設立のしおりをみながらほぼそれに従って申請。不慣れだったため、解散の危機もあったが、応援してくれる人に助けられてこれまで継続できた。時を同じくして、行政にも民間との連携の機運があり、県教育庁から「民間のフリースクールをしているNPO法人はないだろうか」と県民活動支援センターを通じて連絡があり、その後何年間か県や市など行政の方々と会議などを通じて話をさせてもらう機会を得た。昔はフリースクールというと学校の敵という見られ方もされていたが、会議などを通じ、究極の思いは同じであると、それぞれの誤解を解く機会を持つことができたと思う。それまで積極的に行政と関わることはしていなかったが、関わりの中で理解が進んだ。入り口のあたりまでは法人格が助けてくれた気がする。今後どうなるかは、わからないけど・・・

【法人格取得に向けて大変だったこと・変わったこと】
報告書類のおかげで1年の区切りが出来た。行政側からすると安心なのかな。小さな組織として、次世代にむけてどうしていくのか。そのために役員、職員、会員の役割がはっきりしてきた。

【抱える課題】
資金面、また組織として動いて行くには、ボランティア、NPO、個人事業、どの形がよいか今でもわからない。現在、利用者には利用料という形で会費の負担をお願いしているが、子どもの命にも関わることがあるのでサポートの要請は断れず、負担できないのであれば断ると営利では割り切れない。すると団体の運営ができなくなる。単発事業の助成金あるが、日常業務の助成がほしい。
また、社会がまだまだ、学校信仰の考え方中心。もっと社会に対して、行政に対して『言える』組織になるための基礎固めをしないといけないと思っている。

【活動を継続している理由】
少数でも、巣立ち、社会的自立をしていった子どもたちとの関わりが訴えの原動力。学校外でも子どもが学び育つことができることを伝える役割を感じている。学校教育をどうすることも出来ず、仕方がないと思っている人の期待や応援を受けてこれまで続けてこれた。子どもの命に関わる問題だから、必要とする人がいる限りやめられない。直接触れ合っているからこそわかることを、伝えて行く役割は大きいと思っている。

【これからの夢】
活動をうわべ(人数や設備などのハード面)だけで捉えないでほしい。中核部分(本質)を考えるところから協働をはじめないと表面的な中途半端な協働にしかならない。核心の施策が変わらないと・・・・

【参考データ】
◆山口県中学生の不登校の生徒数の推移
不登校生徒(長期欠席数) 生徒総数 生徒比率
平成15年度 1,225(1402) 42,388  2.89%
平成16年度 1,173(1361) 41,508  2.83%
平成17年度 1,134(1374) 41,199  2.75%
平成18年度 1,250(1459) 40,925  3.05%
≪山口県学校基本調査から作成≫
長期欠席者:年間30日以上の欠席
不登校:何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため、年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの≪文部科学省≫

◆山口市中学生の不登校の生徒数の推移
不登校生徒 生徒総数 生徒比率
平成15年度 159 6,075 2.62%
平成16年度 173 5,899 2.93%
平成17年度 182 5,782 3.15%
平成18年度 199 5,790 3.44%
≪山口市統計年報から≫

熱く語る平野センター長。
あつ~いさぽらんて平野センター長
フリースクールAUC田端さんです。
フリースクールAUC田端さん