「さぽカフェ(多文化共生円卓会議)」の第1回を実施しました。

【さぽカフェとは?】

さぽらんてでは、さまざまな社会課題を切り口に、市民活動団体同士、又は市民活動団体と行政との課題解決のためのネットワークづくりを目的とした円卓会議「さぽカフェ」を毎年開催しています。

今年度は近年関心が高まっている「保護猫・地域猫」と「多文化共生」の2テーマで実施しました。

今回は「多文化共生」をテーマにしたさぽカフェ第1回の報告です!

 

さて、ここでちょっと問題です。(答えはいちばん下を見てください↓)

 Q1:現在山口市内にはどれくらいの外国籍住民が住んでいるでしょう?

 Q2:いちばん多い国籍・地域はどこでしょう?

 Q3:どんな在留資格(ビザ)を持っている人が多いでしょう?

 Q4:市内21地域のうち、外国籍住民がいちばん多い地域はどこでしょう?

 

 日本で働いたり勉強したりする外国人の方が急激に増え、「外国籍住民」という言葉や「多文化共生」という概念が生まれるようになった昨今。山口市でも様々なところで外国籍の方を見かけるようになり、更に「第二次国際化推進ビジョン」が策定されるなど、多文化共生の機運が高まっているように思われます。

 

 「山口市の外国人と言えば山大・県大の留学生!」という感覚はもう古いようで、現在山口市全域(特に南部地域)に広がりを見せ、かつ留学生よりも労働者として山口市に住んでいる方が多いという状況にあります。総人口も山口市全域では約1%、地域によっては2%を占めるところも出て来ています。

 実態としては日本語でのコミュニケーションが難しいことから地域での孤立してしまったり、異なる文化・習慣をお互い理解できていないことから地域住民とのトラブルに発展してしまうケースも少なくありません。

つまり外国籍住民と地域住民がお互いの文化を理解し、手を取り合って暮らしていけるような意識の醸成や仕組みが必要であると考えられます。

【第1回さぽカフェ(多文化共生円卓会議)レポート】

 

 そこで、今年度は多様化する外国籍住民を取り巻く環境の現状や課題・意見を共有し、今後の支援や協働のあり方を形作ることを目標に、山口市内で国際交流・外国籍住民支援に携わっている団体と山口市国際交流課をお招きし、円卓会議を実施しました。

 

ご参加いただいた皆さんは以下のとおりです。15年以上活動されているベテラン団体はもちろん、今年2月に結成されたばかりの団体や、学生団体の計6団体に参加していただきました。

・国際交流ひらかわ風の会 岡孝則さん

・日本語クラブ山口 吹屋葉子さん

・やまぐちグローバルネット 柿沼瑞穂さん

・山口県青年海外協力隊OB会山口支部 橋本加代さん

・山口大学留学生サポーター 前田昂佑さん

・山口大学LiVI 藤本ゆうかさん

・山口市国際交流課 河村学さん

 

 第1回は「顔を合わせて話すこと」「各団体の活動・強み・課題を共有すること」「他団体の活動を通して自団体の強み・課題を再発見すること」を目標とし、参加者にはとにかくたくさん話していただきました。

似顔絵のアイスブレーキングで場の雰囲気が一気に明るくなりました!

 

ベテラン団体ほど情報発信を含めた若者の巻き込み・人材育成を課題に感じており、一方の若い団体は地域とのつながりを強く必要としていることが明らかに!更に「日本人目線の支援・交流のあり方ってどうなんだろう?」という疑問の声も出始め、やまぐちグローバルネットの今年度事業のひとつである、「県内在住の外国籍住民への生活調査」の設問を次回一緒に考えることになりました。

 

休憩中も意見交換に花が咲きます。

 

課題をふせんに書き出すワークで、団体の課題を見える化!

 

 外国籍住民支援で難しいのは、当事者本人が現状を変えたいと強く思っていないことが挙げられるかもしれません。言葉が理解できる範囲まで生活範囲を狭めてしまい、地域と交流しないまま帰国までの時間を過ごす人も決して少なくありません。今回の生活調査を通して、共に暮らしたいと思っている日本人がいることに気付いてもらえたらなと思います。

(多文化共生事業担当:畑中)

《問題の答え》

A1:1767人(令和3年4月現在)

A2:ベトナム>中国>韓国・朝鮮>フィリピン>インドネシアの順です。上位5位で全体の80%!

A3:技能実習(3~5年日本の企業で働き、技術を習得してもらう制度のことです)

A4:小郡地域!